Struggles of the Empire あとがき

 数日、執筆できないので、書けるうちに書いてしまおうとして最後は駆け足になりましたが、銀河英雄伝説の長編二次小説"Struggles of the Empire"、完結しました。
 自分がこれまで書いた小説の中でもたぶん一番長いものなのかなあと思います。
 書いていて思ったのですが、やっぱり田中芳樹先生はすごいですよね。だれることなく、最後まで一気に読ませますから。それに比べればこの作品は足元にも及びません。言い訳をさせてもらうと(笑)、艦隊戦は銀英伝の華、その艦隊戦を使えないのはなかなか苦労しました。艦隊っていうのはどこかで湧き出てくるものじゃないですからね。それに統一後も艦隊戦が起こるようだったらラインハルトが為した統一ってのは一体なんだったんだってことになりますから。
 それでお読みいただいたような、"struggles(もがき、苦闘)"の話になったんですが、まあ、あんまり爽やかではないですよね(笑)。ここは一発、爽やかに「ファイエル!」なんて叫ばせたいとうずうずとしたんですが、繰り返すようですが艦隊戦は使えなかったんです(泣)。
 それと作中でも言及しましたが、本編は本当に、トラブルの種を全部潰して綺麗に終わってるんですよね。ヒルダと対立しそうなオーベルシュタイン、ロイエンタール、レンネンカンプあたりはカイザーがまとめてヴァルハラ送りにするという。二次創作を書いてみていっそう、ああ、田中先生は本当に続編をお書きになる気は無いんだなと感じました。
 ただトラブルがないと話のタネがありませんから(笑)。
 最初から全体の構想があったわけじゃなくて、書きながら考えていったんですけど、第二章くらいまでは本編の後日譚だったので妄想しまくりで書いていて楽しかったんですが、それ以後ももちろん楽しくはあったんですが展開がよりオリジナル寄りになって、いろいろ無理をしたなという感じはします。
 ともあれとにかく完成したので今は満足です。
 drei-3cucuさん、白詰草さん、michikaさんはじめ、読者のみなさまには励ましていただきました。心より感謝いたします。
 また、数多くの記憶違いを修正していただいたこと、本当にありがとうございました。
 誤字脱字がずいぶん残されていると思いますので、しばらくは修正作業に入りたいと思います。
 銀英伝については14歳くらいの頃の皇帝アレクを主人公にしてコメディタッチのものが書けたらなあと更に妄想を逞しくしておりますが、その時にはまたお読みいただければ幸いです。
 読んでくださってありがとうございました。       
                                        takeruko